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ビタミンB群の新たな仲間「PQQ


PQQと聞いて"ピン"ときた人、栄養情報にかなり敏感ですね。初めて知った人も多いのでは。それもそのはず。正式名を「ピロロ(P)キノリン(Q)キノン(Q)」といって、4月24日発行の英科学誌「ネイチャー」に掲載されたばかりの新種のビタミンです。PQQという物質は1979年に細菌内で発見されましたが、哺乳類での働きはほとんどわかっていませんでした。今回の発見は、1948年のビタミンB12以来55年ぶり、世界保健機構(WHO)に認められれば14種類目のビタミンになります。

ビタミンって何?
「ビタ」とはドイツ語で生命(バイタル:Vital)という意味。ビタミンの定義は、「微量で体内の代謝に重要な働きをしているにもかかわらず、体内では作ることができない有機化合物」、つまり、「生命にとって大切なアミン」というわけです。

PQQの働きは?
今回の発見では、必須アミノ酸の一つであるリジンを分解して新しいものをつくる役割を果たしていることが分かりました。リジンの代謝酵素を支援する補酵素としてPQQが必要なのです。特に、心臓、肝臓、腎臓においてリジンがエネルギーになるときに大切な補酵素と考えられます。マウスの実験では、PQQが足りないと、成長が遅く、毛並みも悪くなるだけでなく、免疫応答が低下します。ヒトでの欠乏症はまだはっきりしていませんが、マウスと同じような症状になると予想されます。また、PQQは水溶性であることから、ビタミンB群の仲間に分類されます。

PQQはどんな食品に多い?
PQQは野菜肉類などの食品に存在しています。
特に、緑茶、大豆製品、キーウィフルーツに多いです。
*PQQの多い食品*
順位 食 品(1食当たり) PQQ(μg)
緑茶(200ml) 6.0
ウーロン茶(200ml) 5.6
パパイヤ(1個=200g) 5.4
豆腐(1/2丁=150g) 3.6
納豆(50g) 3.1
キーウィフルーツ(1個=80g) 2.2
バナナ(1本=100g) 1.3
ピーマン(40g) 1.1
ほうれん草(50g) 1.1
卵(1個=50g) 1.1

大豆製品に、リジンとそれを代謝するPQQがたくさん含まれていることは、都合のよい話です。具体的な必要摂取量は今後の研究ではっきりするでしょう。今のところ、通常の食事をしていれば不足する心配はありません。しかし、現在市販されているビタミン剤にはもちろん、医療用にもPQQは含まれていません。病気で食事ができずに点滴で栄養補給をしているヒト、極端な偏食をしているヒトには要注意です。リジンをエネルギーに変えるには、PQQだけでなくグルコースも必要です。健康のためには、やはり、バランスのよい食事が大切ですね。